「良い」「すごい」「おもしろい」
ちゃんと伝わる? 便利な形容詞の落とし穴

これだけは知っておきたい文章の基本

現代は短い言葉で、的確に伝わる文章を書く力、”短文力”が重要です。
そのちょっとしたコツや工夫点、広告業界のライティングスペシャリストがお伝えします。
広告制作に携わる人のみならず、すべての人の”短文力”アップに役立ちますように。

今回は、便利で使いやすい形容詞の落とし穴についてご紹介します。
 

「良い」「すごい」「おもしろい」 
ちゃんと伝わる? 便利な形容詞の落とし穴

「伝えたいこと」を簡単な形容詞で済ませていませんか?

前回のブログでは、「あいまいフレーズ」についてご紹介しました。
「きちんと」「しっかり」といった副詞は、
何かを語っているようで何も語っていない、
便利だけれど表面的な印象を与えてしまう言い回しです。
➡︎Vol.14「きちんと」「しっかり」はNG? 何も語っていない「あいまいフレーズ」に要注意!

今回は、同じように便利でつい使ってしまう形容詞について
見ていきましょう。
代表的な例としては、「良い」「すごい」「おもしろい」などです。

例1)デザインは、A案よりB案のほうが良い
例2)A社の展示ブースはすごい
例3)あの会社のキャッチコピーはおもしろい

これらの例文は、文法としては間違っていません。
でも、どう良いのか、何がすごいのか、なぜおもしろいと思うのか、
何も伝わってきませんよね。

それどころか、人によって受け取り方が異なり、
誤解のもとになることも。

たとえば例2の「A社の展示ブースはすごい」という一文、
あなたは「活況を呈していた」ことを伝えたかったのに、
相手は「展示内容が優れていた」と思うかもしれません。
すると話がかみ合わず、ちぐはぐに・・・・・・。 

何がすごいと思ったのか。
本当はそこが一番重要で、相手に伝えなければならない
内容のはずですよね。 

また、こうした簡単な形容詞で連絡や報告を済ませていると、
それ以上、思考を深めることができなくなってしまいます。
すると、いざというとき適切な言葉が見つからない、
正確に伝える語彙を持たない、という事態に陥りかねません。

 

自分ツッコミで具体的な言い換えを意識しよう

語彙力を増やし、自分の考えを深めるためにも、
日頃から簡単な形容詞で済ませないよう意識してみてはいかがでしょう。
ここでは私たちが心がけているコツをご紹介します。
それは「自分ツッコミ」です。 

テレワークが普及し、私たちは主にコミュニケーションアプリを使って
業務のやりとりをしています。
そしてつい、こんなふうに投稿してしまいます。
「このキャッチコピー、良いですね!」
「このデザインカンプ、すごいです!」
などなど。
そんなときこそ「自分ツッコミ」の出番。
入力しながら、「どこが良いの?」「何がすごいと思ったの?」と
自分に問いかけるのです。

すると、あらためてキャッチコピーやデザインカンプを見直します。

キャッチコピーなら、「韻を踏んでリズムが感じられるな」とか、
「シンプルだけど内容をもっと知りたくなるな」といった
感想が出てくるでしょう。それをきちんと言語化します。 

「韻を踏んだキャッチコピーが良いですね!リズムが感じられます」
といった具合です。

デザインカンプなら、「ペールカラーで優しい雰囲気だな」とか、
「前回とレイアウトがガラリと変わってインパクトがあるな」
などでしょうか。この場合は、
「デザインカンプ、優しい雰囲気が出ていて
クライアントの要望にピッタリですね!」
といったように言い換えることができます。

こうした具体的なひと言を入れるだけで、
相手に誤解なく伝えることができ、
コミュニケーションもよりスムーズになります。 

「良い」「すごい」「おもしろい」など、
簡単な形容詞を使ってしまいそうになったら、
一旦立ち止まって「自分ツッコミ」を入れましょう。
日々の小さな言い換えの努力が、語彙力や表現力のアップ、
コミュニケーションスキルの向上につながります。 

クリエイティブにおけるキャッチコピーや文章は、的確かつ読ませる工夫が不可欠。
「これでちゃんと伝わる・・・?」と、お悩みを抱えている方も多いと思います。
そんなときはぜひ一度、弊社までお気軽にお問い合わせください。
ライティングのプロがとことんサポートいたします。

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創業40年超、東京都中央区の広告制作会社です。日ごろよりクライアント様のご依頼にて、WEB、パンフレット、情報誌など広告媒体を通じて情報を届ける業務を行っております。

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