現代は短い言葉で、的確に伝わる文章を書く力、”短文力”が重要です。
そのちょっとしたコツや工夫点、広告業界のライティングスペシャリストがお伝えします。
広告制作に携わる人のみならず、すべての人の”短文力”アップに役立ちますように。
今回は「短文力」向上にも役立つ、「させていただきます」の表現について見ていきます。
文章の書き方――
「させていただきます」がNGなワケ
その「させていただきます」、本当に合っている?
メールのやりとりや企画書の文章を校正するときなど、「うわ、また出た!」と、つい思ってしまう表現があります。
それは……
「させていただきます」
という言葉。
へりくだった姿勢を示すこの言葉、最近のビジネスシーンで非常に多く見られます。
「企画書を作成させていただいたのち、メール添付にて送信させていただきます」
「のちほどメールを確認させていただき、変更点についてご連絡させていただきます」
「○○様からのご連絡を待たせていただき、その上で変更点を修正させていただきたいと思います」
これらは何にでも「させていただきます」を付ける、〈させていただきます症候群〉に陥ってしまっている例です。
日本語として間違いではないのですが、過剰表現のため適切とはいえません。ライターとしてはとても気になり、使い方につい目がいってしまいます。
目上の人に対して丁寧に接したいという気持ちはわかるのですが、これでは、かえって相手に「敬語の使い方を知らないんだな」と思われかねませんので要注意。
「させていただく」の正しい使い方は?
「させていただく」は、「させてもらう」の謙譲表現で、相手に許可が必要な場合に使用します。
たとえば、
「お休みさせていただいてもよろしいですか」
「発言させていただいてもよいでしょうか」
といった具合です。
相手に許可を得る必要がないときは、「します」「いたします」といった言い回しに変えるとシンプルにまとまります。
「企画書を作成したのち、メール添付にて送信いたします」
「のちほどメールを確認し、変更点についてご連絡いたします」
「○○様のご連絡を待ち、その上で変更点を修正します」
一文がだいぶスッキリするのではないでしょうか。
自分が行う行為を指すときは「します」、自分の行為が相手と関わるときは「いたします」という謙譲表現を使うと良いでしょう。
私たちも企画書を作成する際など、「させていただきます」をつい多用してしまいがち。
でもたくさん使ったところで、へりくだっている姿勢を強調できるわけではありません。それよりもむしろ、端的かつ的確であることが大切です!
クリエイティブにおけるキャッチコピーや文章は、的確かつ読ませる工夫が不可欠。
「これでちゃんと伝わる・・・?」と、お悩みを抱えている方も多いと思います。
そんなときはぜひ一度、弊社までお気軽にお問い合わせください。
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